ネペンテスの栽培:大きな袋をつける方法

どうもみなさんこんばんは。くりたです。ブログを書こうと思ってはてなブログに登録したのはいいんですが、4ヶ月も放置していました。ここ数週間、自粛生活で暇だったのですが、これはブログを始める良い機会ということで急遽、思いつき、書き始めることにしました。暇なときに書いていくので、また近日中に更新できる予定です。

 

さて、今回のテーマですが、やっぱりネペンの記事がいいだろうということで、ネペンテスの栽培、特に、大きな袋をつけやすくする環境について書いて行こうと思います。なお、今回紹介するポイントは底〜中高地性ネペンテスについてのものです。高地性ネペンや特殊な環境に自生するネペンについては当てはまらないことも多いと思います。

 

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結論から言うと、大きな袋をつけるには以下の点が大切だと考えています。

  • 用土の乾湿の差をつけること(表面が乾くまで放置し、しなびてきたら夕方に水をやる)
  • 地上部、地中部の通気を確保すること
  • 日光に十分当てること

これは実際に論文を見て確かめたわけではないんですが、多くの栽培経験者の方々が言う通り、ネペンの袋は貯水機能も兼ね備えていて、それによって劣悪な土壌環境においても問題なく成長できると考えています。自生地の個体をみると、山を削った道路沿いの斜面に生えていることが多いのですが、こういった斜面は砂質またはゴチゴチに固まったラテライト層であることが多く、とても保水性や保肥性が高いとは考えられません。

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N.reiwardtianaの自生地 Mt.TrusMadi

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自生地②

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同じ地点の地表 砂質で水はけ良さそう

上の画像はTrusMadi山標高1000mくらいの地点のものですが、日中は陽差しが強烈な割に常に風が吹いていて涼しく、斜面はかなり乾燥していました。実際にしなびている個体も多かったです。しかし夕方になるとスコールが降り注ぎ、植物体はその時に水分を吸収するのでしょう。(この時、根からだけなく葉からも水分や養分を吸収していると思うのですが、、)

しかし、数日間雨が降らなかった場合、斜面に生えているネペンは大変です。そこで袋に貯めていた雨水を利用しているのではないか、ということです。さらに、乾燥が激しく、厳しい環境であればあるほど、ネペンテスはより大きな袋を作り、雨水をたくさん貯めようとするはずです。こういったネペンテスの習性を栽培に応用したのが、今回の内容であり、自分が師匠と仰ぐ兵庫FCのD氏が栽培法として確立されているものでもあります。

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自生地のよりすごいN.ampullaria 兵庫FCにて

 

今紹介した自生地の環境を踏まえて、もう一度ポイントを確認していきましょう。

  • 用土の乾湿の差をつけること(表面が乾くまで放置し、しなびてきたら夕方に水をやる)
  • 地上部、地中部の通気を確保すること
  • 日光に十分当てること

まず第一に、用土の乾湿の差をつけることが大切です。先ほども説明したように、根からの水分供給に頼れなくすることで、ネペンは大きな袋をつけようとするはずだからです。

しかし、いきなり乾燥させたのでは枯れてしまうので、徐々に水やりの間隔をあけて慣らしていくのが良いと思います。元の環境でつけた袋は枯れますが、次の葉からはより丈夫な葉が出るはずです。目安として、葉の表面にワックスがかかったような光沢が出てくればある程度の乾燥耐性はついています。

また、水をあげる時間帯は夕方がいいように感じます。これに関しては、

  • 鉢内の温度を下げることで植物の代謝量を下げ、呼吸による消耗を防ぐため
  • 昼の高温時に水をやると根の周りの水がお湯になってしまい、植物がダメージを受けてしまうため

などの理由があります。

 

次に地上部、地下部の通気ですが、これも用土が乾きやすくなるための条件です。加えて、通気が良くなることで植物体は蒸散量を抑えようとし、表面をワックスでコーティングするので、乾燥耐性もつきやすくなります。さらに植物体が風で揺れることで茎が太くなり、節目が詰まった、ガッチリとした株にすることができます。

 

最後に十分な日光に当てることが大切ですが、これは袋をつけるための栄養をつけてもらうためです。当然のことながら、ネペンが袋をつけるためには、葉の成長に必要な栄養分の他に、追加の栄養分が必要です。ネペンの葉はこの追加の栄養分も生産しないといけないため、他の熱帯植物と比べて多くの光量を必要とします。ネペンは鬱蒼としたジャングルに生えているイメージを持っている方が多いですが、実際に自生地に行くと、(もちろん種類にもよりますが)工事で切り崩された崖や荒地に生えています。

また、十分な日光をを当てることで、光合成に必要な葉の面積が減り、葉に対して大きな袋がつきやすいです。これも少ない光量から徐々に慣らしていくのが良いと思います。先ほども述べたとおりネペンテスはもともと日光が大好きな植物で、しかも環境への適応量が高いです。雑草的な強さを持っていると言うことですね(笑)従って、たとえヒョロヒョロの株であったとしても、厳しい環境に慣らていくことで丈夫な株に育て上げることができると思います。

 

 

以上、駆け足でポイントを解説してみました。かなりざっくりとした内容ですが、自分が使っている鉢や用土、機材などの具体的な内容については今後書いていけたらと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

ブログ始めたばかりなので、改善点や要望があればお願いします。

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それでは次の記事でお会いしましょう〜